うんちに関する本の読書感想

こちらの記事では、当ブログ管理人が読んだ、うんちに関する本の紹介と、読書感想を記録していきます。

皆さまが、うんちに関する書籍を選ぶ際の参考にしていただければと思います。

くらしの中のトイレの歴史(児童書)【ポトス出版】

くらしの中のトイレの歴史

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古代から現代に至るまでの、トイレや糞便の処理についての進歩の歴史が、イラストを交えて、子どもにもわかりやすく書かれていた。

トイレの大事さや、現代社会のありがたさに、大いに気付かされた。

特に驚かされたのは、「高げた」ができた理由も、実はハイヒールができたのと同じく糞便にまつわる理由だったということ。東西で、同じ問題を抱えてきた歴史的経緯があったのだと気付かされた。

また、さまざまな文化において「不浄」とされているものの背景には、糞便にまつわるいわれがあるのだろうなと、この本を読んで想像させられた。

具体的には、この本には、インドにおいて左手が不浄とされている理由が書かれており、それは糞便にまつわる理由である。私は、これまでの経験から、「豚」を不浄な生き物とする理由が、糞便にまつわるものだと知っていたが、これらの知識を得た時、これまで私が見てきた「不浄」という言葉の裏には、実は全て「糞便」にまつわる何かがあったのかもしれないと、想像するようになった。

一方で、表現に課題も感じる。

本書では、糞便に対して、子どもが「きたない」「くさい」と感じるように誘導するような表現がいくつか見られる。確かに、糞便が、汚く、臭いものであることは、大人になれば誰しもわかることだろう。

しかし、糞便に対する新たな知見を獲得せしめんとすることが目的であるはずの本書の立場からすれば、糞便に対する感覚を単に「きたない」「くさい」との扱いに留まらせることは、ふさわしいだろうか?

例えば、伝染病を蔓延させる原因としての糞便に対しては「きけん」との感覚を、子どもたちは持つべきであろう。また、肥料や燃料としての将来性のある「資源」としての糞便に対しては、子どもたちが「人のくらしに役立つ」という視点を持つように促すことも大事ではないか?

上記のように、児童書としての立場としては、子どもたちの可能性を広げる見聞を与えてほしいものだと感じた。

タイトルくらしの中のトイレの歴史
責任表示しおうら しんたろう /作・絵  
出版者ポトス出版
出版年2019.1
ページ数31p
大きさ27cm

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